2013-04-27

2007年12月28日 「北辰斜めにさすところ」

2007年12月28日

 「北辰斜めにさすところ」

「北辰斜めにさすところ」は、旧制第七高等学校造士館
(鹿児島大学の前身)の寮歌。
まじめな映画を増産する神山征二郎監督作で、主人公は三國連太郎(84)というので、新宿でみてきました。

旧制高校ものの映画って、あの山田洋次監督の「ダウンタウンヒーローズ」でも、
わたしはとても感動したのですが、一般的な評価はあまり高くない(^^;)

わたしの場合は、旧制高校の雰囲気が少しだけ残っていた
寮生活を過ごしたので、個人的な思い入れが強いんだよね・・・

観客席はほとんどは70歳は越えている紳士たち。
映画が終わると、大きな拍手が起きたのも、
不思議と言えば不思議な世界でした。

物語は、七高から九州帝大医学部に進み、
南方戦線に軍医として従軍、
そこで大切な先輩を見殺しにしなければならなかった戦争
日本に帰れず外地で殺された青年たちは50万人・・・

戦後は川崎で開業医となるも、
一度も鹿児島に帰れなかった元野球部エースの三國。
その彼を鹿児島に呼ぼうとする友人たち、
織本順吉(80)、鈴木瑞穂(79)、佐々木すみ江(79)、
神山繁(78)、犬塚弘(78)、滝田裕介(77)、
坂上二郎(73)そして今年5月に80歳で亡くなった北村和夫。

わが郷土の誇り・三國さんって、
年をとったら「釣りばか」のスーさんなんてやさしい役してるけど
若い頃は怖い役やってたな。
「飢餓海峡」もだけど「戦争と人間」の殺し屋とか・・

だけど、彼は筋金入りの反戦思想で、兵役を拒否して逃亡して
捕まったり、すごい人生歩んでるんだよね。
画面に、彼の背中がうつるだけで、ぐっとくるものがありました。

でも、こうした役者さんたちも、戦争を体験した世代は、
本当に大切にしないと、
一人二人と、映画のシーンと同じように、消えていくだよね・・・

 「伝えたい志がある 残したい想いがある」
  この映画のコピー。
http://hokushin-naname.jp/

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