2013-04-25

2005年11月22日=五木寛之と金沢

2005年11月22日
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 五木寛之と金沢

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高田馬場の書店はいまひとつ。
新宿のいくつかは巨大だけれどなじめない。
池袋は、デパート2つの書店と関西からの挑戦・ジュンク堂が
がんばってるなあとおもうけど、
やっぱり神田神保町の岩波ホールのちょっと西にある
「岩波ブックセンター信山社」がわたしには本との出会いがある本屋だな。

それでも馬場の書店には週に一度は通っている。
今日、手にとってしまったのは
『五木寛之ブックマガジン』(KKベストセラーズ)」

「ワンコインで文庫3冊分!」のコピーも魅力的だが
「北欧」「金沢」の小説特集の二つのキーワードには
おもわず買ってしまった。

金沢で五木というと
『朱鷺の墓』『内灘夫人』『浅野川暮色』『風花の人』がうかんでくる。
2002年に出た『五木寛之全紀行』では第5巻が「金沢はいまも雪か」

最近はお寺巡りしたり、「気」の発見したりと、
白髪のおじいさんって感じで「生協の白石さん」が年取った雰囲気だけど(よーわからんか(^^;))
全盛の頃は、ちょっと不良っぽい怨歌風の湿気たっぷりの小説を書いていたものだ。
けど、登場人物の美女たちは、薄倖でありながらもけなげに気高く、したたかでなんとも魅力的だった(ま、いわば「夢千代日記」の吉永小百合風。やせてた頃の松坂慶子とか。けっして三田佳子とか高島礼子の姐さんタイプではない!)

さて、その一冊まるごと五木寛之のブックマガジン
出てくる地名とお店の名前になつかしくてしびれました。

「ローレンス」はいまも香林坊にある古い喫茶店。
五木の通った店として当時も有名で、学生のころたまーにたまってたな。
「宇都宮書店」は片町から引っ越したけど健在。
『障害者と家族のためのインターネット入門』をここで見つけて
わざわざ買ったこともある(^^;)
でも「北国書店」はなくなっちゃったな。

最近の金沢は、ごちゃごちゃとして、観光客にこびてる感じだけど、
五木によれば「金沢は旅行者の懐をあてにしない誇り高い町だった」。
大資本の好き放題のなかで、変化しているのはかなしい事実としても
たしかに金沢は「並々ならぬ誇りを秘めた町」
であることはときとして感じるなあ。

もう金沢は冷たいみぞれの頃になるのだろうか。
冬の雷が鳴ると、雪が降ってくる。

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