2008-07-22

宮崎駿「崖の上のポニョ」のヒューマニズム


宮崎駿が原作・脚本・監督をやむにやまれぬ思いでしなければならなかった映画はとびきり優しい。
「生きててよかった」がメインテーマだが、
そう感じられるためには、たっぷりの愛情が注がれなくてはならないのだ。

トトロのメイは4歳児だった。
今回、さかなの子の「ポニョ」も主人公の宗介も5歳児だ。
「外からの支配」によってでなく、わが「内からの力」として「独立した」判断をしめせるのだ。
だから約束は守る!

この映画、いたるところで、主人公は抱きしめられる。
それは、母であり、ポニョであり、保育所の隣にある高齢者ホームのおばあちゃん。
美しい自然を背景に、人は人の愛情のなかで大人になっていくのだ。
そのごく、あたりまえのことが、そうではなくなっている現代日本への猛烈なカウンターパンチだ。
しかし、映像は、涙が出るほど、かぎなく優しい。

以下、主題歌の一部だけれど、じつに深く哲学的だなあ。
手は「つないじゃお!」のための手なんだねえ・・・しみじみ
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ポーニョ ポーニョ ポニョ さかなの子
青い海からやってきた

ペータペタ ピョーンピョン
足っていいな かけちゃお!
ニーギニギ ブーンブン
おててはいいな つないじゃお!

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